東北学院幼稚園

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年頭所感-島内久美子園長-

2024年01月16日

祈り

 

 この度の能登半島沖地震で犠牲になったお一人おひとりに哀悼の意を表します。また、被災された皆さまに心よりお見舞いを申し上げますとともに、心の平安の訪れと、一日も早く日常生活が戻りますよう祈り続けてまいりたいと思います。

 2023年度は新型コロナウイルスが感染症法上の5類に分類されたことで、以前のように教育活動を行うことができたことは大変うれしく、その中でも地域との交流活動を再開できたことは、改めてこの活動の重要性に気付くことができたように思います。

 本園では、地域との交流活動として高齢者施設訪問を行っています。この施設とは以前より交流を続けており、この3年間は感染防止対策のため対面での交流は実施できなかったものの、絵手紙などを通して交流を続けておりました。年度の初め、今年の実施について施設に確認したところ、やはり対面は難しいとの返答がありました。しかしその後、対面での実施が可能であるとの連絡が入り、理由をお聞きすると、施設を利用している方が「今年もあのかわいい子どもたちはこないのか」と楽しみに待つ声が聞かれ、再度検討したとのことでした。

 当日、園児は歌とダンスを普段以上に元気に、満面の笑みで披露していました。その姿はまさに祈りであり、人のために喜んで働く隣人愛の精神が垣間見られ、園児の心の健やかな成長となるこのような活動を今後も大切にしていきたいと思います。

 昨年度より、園児が土樋キャンパスを訪問しています。本館もさることながら、ラーハウザー記念東北学院礼拝堂は園児から「お城みたい…」と感嘆の声が上がり、普段とは違う荘厳な雰囲気の中での祈りの時は、貴重な経験となりました。今年は更に五橋キャンパス開学に伴い、幼稚園クリスマスコンサートを押川記念ホールにて開催させていただきました。第1部は年長児が讃美歌と歌を披露し、第2部はピアノとマリンバによるクリスマスコンサートを親子で鑑賞しました。歌を歌う年長児は、大きなホールに戸惑いを隠せない様子でしたが、たくさんの保護者、家族の方々が見守る中、元気にクリスマスを賛美することができました。本院に連なる設置校として、今後も連携を図りながら教育活動を行ってまいりたいと思います。

 昨年度は、たくさんの幼い子どもたちが苦しみの中に置かれたニュースが多く報じられ、思わず目を、耳を覆いたくなる内容に胸が痛みました。私たちにできることは、目の前にいる神さまよりお預かりした子どもたちの平安を守ること、そして「それでも私たちは、聖書が与える忍耐と慰めによって、希望を持つことができるのです」(ローマの信徒への手紙15章4節)との聖書のみ言葉どおり、希望を信じて祈り続けながらキリスト教教育の歩みを進めていくことだと思っております。

 最後になりましたが、皆さまのご多幸をお祈りいたしまして新年のご挨拶とさせていただきます。